ベルギーには美味しい料理がたくさんあります。そんな中で最もビールに合うのが肉料理です。

これだけビールが生活に密着しているので、もちろん料理にもビールを使ったものがベルギーにはたくさんあります。日本でも知られているように、ビール酵母は肉を柔らかくしたり、旨みを引き出す作用があることから、特にビールを使った肉料理が多く見られます。
代表的な料理にカルボナード(carbonnades)という、ベルギー料理としても有名な牛肉のビール煮込みがあります。地方や、各家庭によって細かなレシピは異なりますが、主に色の濃いダーク系のビールで牛ホホ肉を煮込む、というものです。ビールのおかげでとてもコクのあるソースと、とろけるほどに柔らかくなった牛ホホ肉をこれまたベルギー人の大好きなピュレと呼ばれるマッシュドポテトにからめて頂きます。
私が住む街の伝統料理にもベルギービールの煮込み料理でブレ・ア・ラ・リエジョワーズ(Boulet a la liegeoise)というのがあります。これは大きなこぶし大くらいのミートボールを軽めのビールと地方特産のシロップで煮込むという少し甘く、でもさっぱりとした一品です。これに使うビールはテーブルビールと呼ばれるアルコール度数がかなり低めのビールで、こちらでは飲む用だけではなく料理用に販売されているビールもあるのです。このブレには必ずフリットと呼ばれるフライドポテトを付け合せに頂きます。カリッと揚がったポテトにこのソースが絡んでとても美味しいんですよ。

余談ですが、フライドポテトの発祥地がベルギーだと言うことをご存知でしょうか。良く、フレンチフライなどとも言いますが、ベルギー人はベルギーが発祥の地なのでベルジャンフライとわざわざ呼ぶ人もいるくらいです。そしてフリットの作り方もシンプルながら必ず二度揚げするのがベルギー風です。日本でよく食べられている細目のフライドポテトではなく、1cmほどの厚さにカットされた厚めのポテトを始めは165℃くらいの低温の油で揚げ、火が通ったらいったん上げて少し冷めたら、今度は高温の180度の油で2〜3分さらっと揚げ直します。そうすることで肉厚のポテトが外はカリッと、中はほくほくのベルジャンフライになるのです。ベルギーでは小さなフリット屋が日本のコンビニ並みに街中に点在し、ベルギー人の日常的おやつ、と言った感じではないでしょうか。
この他にもベルギービールを使った肉料理はたくさんあり、各家庭のオリジナルのレシピがあったりします。日本酒と同じようにこちらではビールを料理の隠し味として使ったり、調理前の肉に下味をつけるときなどいろいろと用途があるようです。